この記事では、USB規格の多様性について紹介します。
USBケーブルは、日常生活でよく使用されています。
スマートフォンの充電、データ転送、パソコンや周辺機器の接続など、さまざまな用途があります。
USBケーブルは広く普及していますが、購入時にはその多様な種類に戸惑うこともあるでしょう。
「USB」、「mini USB」、「Micro USB」といった大まかな分類があり、さらにその中にはTypeA、B、Cといったさまざまな形状が存在します。
種類が多すぎてどれを選べばよいかわからない、と感じることもあるかもしれません。しかし、それぞれの規格には異なる利点があります。
今回は、USBの規格が多様である理由について、わかりやすく解説します。
対象読者:
・どのUSBケーブルを購入すればよいか迷っている人
・必要なUSBケーブルが特定できない人
USBケーブルとは?
USBケーブルについて簡単に説明します。
USBケーブルは、充電用ケーブルやUSBメモリなどのストレージ、映像伝送用ケーブルなど、高速なデータ転送が求められる場面で幅広く使用されています。
USB規格はもともと周辺機器を接続するために開発されました。
【メモ】
USBはUniversal Serial Busの略称です。
「Universal」(汎用)の名前の通り、USBはさまざまな種類の周辺機器を接続するためのバス規格の一つで、1996年にUSB1.0として登場しました。
USB1.0の登場当時、プラグアンドプレイやホットプラグといった機能は他の接続規格では実現が難しかったものです。
これらの機能を初めて実装したUSB1.0は、「簡単に使える接続ケーブル」として世界中で大流行しました。
USB規格の種類とその多様性
USBには様々な種類があります。
一般的な「USB」、「mini USB」、「Micro USB」の形状から、1.0~3.1までのさまざまなバージョンが存在します。
主なUSB規格は以下の通りです。
■USB 1.0
■USB 1.1
■USB 2.0 Type A
■USB 2.0 Type B
■USB 3.0 Type A
■USB 3.0 Type B
■USB 3.1 Type C
■mini USB
■mini USB Mini-A
■mini USB Mini-B
■Micro USB
■Micro USB Micro-A
■Micro USB Micro-B
■Micro USB 3.0 Micro-B
ここでは、現在一般的に使用されている主なコネクタ形状に絞って紹介しています。
特殊な用途に限定される形状は含めていません。
USBの形状と特徴
それでは、各USB規格の特徴を詳しく見ていきましょう。
USB 1.0
1996年に発売されたUSB 1.0は、最大転送速度12Mbpsを持ちます。
現代ではほとんど流通していない初代USBですが、互換性の面ではUSB1.1以降との違いがあります。
USB 1.1
1998年に登場したUSB 1.1も最大転送速度は12Mbpsと同じですが、USB 2.0が主流の現在と比較すると速度は劣ります。
コネクタの形状はUSB2.0のType Aと同じですが、下位互換性が保たれており、USB 2.0やUSB 3.0の機器でも使用可能です。
USB 2.0 Type A
USB 2.0は最大転送速度が480Mbpsと大幅に向上しました。
形状はUSB 1.1と同様ですが、その高速化は技術の進化を示しています。
Type Aはパソコン側の端子に一般的に見られる形状で、最も馴染み深いUSBタイプと言えます。
USB 2.0 Type B
USB 2.0 Type Bのコネクタは、正方形に近い台形の形状をしており、家庭用プリンターや外付けハードディスクドライブなどのデバイス側でよく採用されています。
USB 2.0 Type Aほど頻繁には目にしないかもしれませんが、広く使用されています。
USB 3.0 Type A
USB 3.0は、USB 2.0の転送速度の10倍である5Gbpsに向上しました。
USB 3.0 Type Aの形状は、USB 2.0 Type Aとほとんど同じですが、内部の樹脂部分が青色になっていることが一般的で、これが区別のポイントです。
USB 2.0 Type AやUSB 1.1との下位互換性があるため、転送速度にこだわらなければ、これまでの機器も使用できます。
USB 3.0 Type B
USB 3.0 Type Bは、USB 2.0 Type Bとは形状が異なり、5つのピンが追加されて合計9ピンとなっています。
この追加されたピンにより、USB 3.0 Type BのプラグをUSB 2.0 Type Bのコネクタに接続することはできません。
USB 3.1 Type C
USB 3.1 Type Cは、スマートフォンやMacBookなどに多く搭載されている規格で、最大転送速度は10Gbpsです。
コネクタ部分がリバーシブルであるため、上下を気にせず差し込むことができ、利便性が向上しています。
この規格を利用するには、USB 3.1 Type Cに対応したケーブルや変換コネクタが必要です。
mini USBの種類と特徴
次に、「mini USB」について詳しく見ていきましょう。
mini USB Mini-A
mini USB 2.0 Mini-Aは、現在はあまり使用されていませんが、以前はビデオカメラなどによく利用されていました。
形状は逆さ台形で、Mini-Bと似ていますが、異なる規格です。
混同しないように注意が必要です。
mini USB Mini-B
mini USB(2.0)のMini-Bは、特にデジタルカメラによく採用されている規格です。
形状は、側面に段差がある台形のような形をしています。
Micro USBの種類と特徴
次に、「Micro USB」について詳しく見ていきましょう。
Micro USB Micro-A
Micro USB Micro-Aの端子は、長方形の形状をしています。
小さいため形状の識別が難しい場合がありますが、長方形であればMicro-Aと判別できます。
Micro USB Micro-B
この規格は、特にAndroidスマートフォンの充電やデータ転送によく使用されるコネクタです。
形状は台形に近い形をしており、Microサイズで台形であればMicro-Bと判断できます。
Micro USB 3.0 Micro-B
USB 3.0のMicro-Bは、独特な形状をしています。
Micro USB 2.0 Micro-Bの規格と、長方形のMicro USB 3.0 Micro-Bの規格を組み合わせたような形です。
Lightningケーブルとは?
iPhoneやiPodなど、Apple製品の充電に使用されるLightningケーブルについて紹介します。
ケーブルの片側はUSBですが、LightningケーブルはAppleの独自規格であり、USBの一種ではありません。
Lightningケーブルの製造にはライセンス料がかかり、正規品と非正規品を区別するためのチップが搭載されています。
偽物のチップを搭載した非正規品のケーブルを使用すると、充電や通信ができなくなる可能性があるため注意が必要です。
まとめ
USBケーブルには多くの種類が存在します。
購入時には、間違えないように注意深く確認することが大切です。